2016年12月16日金曜日

照沼重輝の中国彷徨記(杭州の奥)・・・17

2016.12.16金 快晴 午前5:17
 杭州の奥地には何度も行ったが、想い出の深い土地は千島湖である。台湾人を船に
乗せ、船頭がその船に鍵をかけ、全員を焼き殺し、財物を奪った事件である。当時は
大きな事件で全世界に報道されたから、知っている人も多いはずである。俺は中国人
とその千島湖に行ってみた。上海、杭州、建業、何とかいう地名を経て、約500km
西に向かった。杭州の奥の100kmゾーンは茶畑が多く、豊かな農民の家が点在して
いる、更に200km奥地に行くと別世界のようであり、素朴な生活ぶりの農民の家が
あった。安徽省の境まで行ってしまったことになった。そこに千島湖があった。何でも
旧ソ連との仲が良い時に作られたダムまであり、上海の奥は杭州、その奥の奥が
千島湖であった。果てしない広さを持ち、計りしれない深さを秘めたよな湖であった。
しかし、湖の中に川魚の養殖場が有り、その養殖場で昼食まで取れるという箇所が
あるのでそこに船で渡った。養殖場は浮かんでいて、大きな基地の全部が筏で作ら
れていた。筏の上には犬や猫が生息をしていたが、そこで住んでいる家族が飼って
いる。俺たちは水着に着替え、湖に飛び込み泳いだが、途中でゾッとした。若し、
筏の家族が俺たちを置き去りにするか、筏に上がれないようにしたら、俺たちは
全員が抹殺される。そして、俺たちの持ち物を奪うことができるのだ。俺はゾッと
して、早めに筏に上がり、泳いでいる全員の保護を何食わぬ顔をしてカバーした。
しかし、そんな心配はする必要もない昼食台が待ち受けていた。他の三人は泳ぎ
足りないような平和な顔をして、昼食のために水から上がってきたのであった。
危険だった千島湖の話でした。
               アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝

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