2016年12月13日火曜日

照沼重輝の中国彷徨記(浙江省の夜に)・・・14

2016.12.13 火 曇天 午前4:45
 いつだったか、上海から自家用車で杭州湾を跨いで台州に行った。杭州湾を跨ぐ橋ができ
たので見学方々輸入品の発掘をしようとでかけた。橋を渡り、浙江省の端まで走り、その日
は台州の山の中のホテルみたいなところに泊まった。夜の食事は農家が経営する食堂で
摂れた。面白いことに、肉の値段がべらぼうに高く、肉野菜炒めと白飯、スープを添えて
注文した。ビールもついでに頼んだが、いつものように中国では冷えていない。我慢をして
ビールを飲み、白飯をスープで流し込んだ。山の中腹の宿屋であったので、徒歩で帰る途中
の夜の青空が表現できないほど美しかったことを思い出しています。黒々とした山の天辺の
方に青白い煌煌とした月が出ていた。暫く足を止めて、月を仰ぎ、私の深い苦しみや責務を
思い出し、一方未来の夢を思い出し、天秤にかけて思索をしてみた。苦しみと楽しみの重さ
は、私の今の状況においては、バランスが取れているのでないかと結論をつけて、思索を
中途で終わりにした。これ凡人の生き抜く方法の中心となるべき思考方法だと考えた。
思うに、人生は甘い砂糖と辛い塩は同等の量を食べるようになるのである。だから、尻込み
をしないで、これからの人生は塩も砂糖も同じ量を躊躇なく食べようと考えた。これが旅行の
大きな収穫である。宿屋に帰るまで、何か得した気分になった。旅をするだけ、思考方法が
増えるのである。日本人よ、老若男女誰も旅に出ようぜ!旅しない貴人はいなかった。
                   アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝

 

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