2015年5月2日土曜日

照沼重輝のアメリカ彷徨記(咎められない)・・・27

2015.5.2土  快晴 午前5:40
  水戸弁・・・連休が来るけど風邪が治んねーだ。中国の空気を吸ってきたからだねーが。
  ペンシルバニア州のパトカーの警官は、先ほどからブツブツ言っていた。様子を見ると
迷っているらしい。想像すると、英語の分からない日本人をパクッてしまったが、意味が
分からないサインをさせても裁判でひっくり返される恐れがあるかも知れない。
どうしようかな?いちいち道路交違反に通訳を引っ張て来るわけにいかない。
交通違反裁判には不利となり、自分の赤恥と警察署上役に迷惑をかけるかもしれない。
この無駄な作業はパトカーのタコメーターにも記録されてしまう。なんだ、こんなつまらな
い時間つぶしはごめんだ、と思ったのかもしれない。友人の免許証を進行右側の窓口か
ら左側運転席に投げ込み、私たちに早く行けというサインを出した。警官は早めにパトカ
ーに戻り、窓から手を出して、先に出ろと手で再度の表示をした。私は友人にまだ出ない
ほうが良いと言った。じっと出ないでいた。警官のルールでは、危険なので捕まえた車を
先に出すのがルールかもしれない。やや間を置いても私たちは出ないでいた。出ないで
いた理由は、日本式の役人や偉い人を先に送るという礼儀と何か違反を警官にでっち
あげられたらせっかく勘弁してもらったのに大変だという用心深さのゆえであった。
ジーッと待った。
    警官のパトカーが動いた。いきなりダッシュともいえるスピードでこの場を去ってくれた。
私たちはホッとして、車をゆっくり走らせ本線に戻った。二人は大笑いとなった。
それからは、二人の楽しい会話となり、アメリカとパトカーと警官のお陰で眠くなる時間を
防げたという事件でした。この事件は結果から言えば、交通事故を未然に防いだという
ことにもなるのではないか。有難い交通違反であった。明日はペンシルバニアから
アイオワに向かうを記します。
                                        アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝

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