水戸弁・・・まだ朝は一寸寒いべ、いいかみんな風邪ひくなよ、体を鍛えてくれよな。
ニューヨークから外に出たくなった。太平洋まで行ってみるかなと考えた。大西洋側から
太平洋側まで4500Kmを走ることになる。相当な準備と気構えをしなくてはならないこと
になるが、その準備はほとんどしないでニューヨーク立ちをした。マンハッタンのハドソン河
沿いを北上し、ジョージワシントン橋を渡ることになる。この橋は下を鉄道が走っている豪壮
な橋である。サウスフェリーを起点に河岸を北上すると、渡河する橋が左手に見えてくる。
右回りでその橋に乗り、一気に河を渡る。橋を渡り一泊目の地に向かうが、どこどこの地
とは決めていないから、太平洋側までを最終地と決めて夜になったら泊るところを探して
泊るだけである。西へ西へと向かい、ガソリンが無くなったり、夜遅くなったりしたら泊る地
を探して泊るという極めて自由な旅をすることになる。
橋を渡り、IN80に乗り、西に向かう旅が始まった。初日はマンハッタンから近い町に泊っ
たので、早朝にモーテルを出てマンハッタン向かい、グランドゼロに哀悼の意を捧げ、安全
祈願をしてから出発をした。朝の6時に出発をした旅が始まった。これから14日をかけて
サンウランシスコまで向かうことになる。私の目は見開き、体力は充実し、五感はピリピリ
となった。まるで大西部の幌馬車隊の隊長になったような形相になり、ギヤをDにして、
アクセルを踏み込んだのは、グランドゼロ前であった。ローハイドの隊長のように「出発」
と心の中で叫んだ。ローレン、ローレンの音楽が欲しかった。今日はどこまで行けるかな。
アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝
出発IN80
0 件のコメント:
コメントを投稿