2016年6月21日火曜日

照沼重輝のアメリカ彷徨記(夜の音)・・・20

2016.6.21火 曇天 午前6:46
 ワシントンを出て初めてのモーテルはどこだか分からないで泊まった。安め
のモーテルを探して泊まろうとなった。夕方遅くにそのモーテルに入った。イン
ド人がクロークにいて、宿泊手続きをしてくれた。いつものようにパスポート
を出し、鍵を貰い部屋に入り、各自が自分の荷物を自分の部屋に入れた。
 しばらくすると、O氏が叫んだ声が聞こえてきた。「部屋に誰かいるみたい」
俺は部屋に吹っ飛んで行き、「何の音だ」と叫んだ。O氏は「不気味な音が
聞こえる」と言う。俺は「どれだ」と叫ぶ。この時点では、O氏の屋根裏に動物
でもいるのだろう思った。屋根裏の動物だから危険性は少ないと考え、やや
安心した。O氏が違う、この音だと部屋を歩くと「ビシーン、ミシーン」と足元から
聞こえてくる。あれ、俺は叫んだ「違うよ、床の作りが悪くて、その音だよ」と
咄嗟に言ってしまった。全員が耳を立てて、その音を何度も聞いた、やはり
床の作りが悪いので音が出るんだよとなった。笑いながら、ハッピーエンド
となり、解散をした。
 その夜、俺はアメリカの深夜音を聞いてやろうと思い、起床時間を午前2
時にセットし、期待しながら眠りに入った。次回はアメリカ南部の名の無い
町での深夜音を記します。
           アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝

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