2017年1月4日水曜日

照沼重輝のアメリカ彷徨記(夜空)・・・15

2017.1.4水 快晴 午前3:54
 ララミー市のモーテルに泊まっている。寝付かれずに宵の夜空を眺めようとした。
ララミーという町は私の幼少の頃に想い出がある。テレビ映画のララミー牧場であり、
登場人物のお2人の活劇には胸がスカッとした記憶が鮮明にある。西部の悪人やインデ
アンとの闘いを演じたものであった。秋のヒヤリとする外の空気を吸い、遠くのロッキー山脈
の方を見た。黒々とした山の頂上や裾野からインデアンが喚きながら、馬に乗って駆け落ち
てくる場面を思い出してみた。当時の牧場経営の困難や、命を懸けた田舎の生活ぶりを
想像した。広すぎる牧場敷地、水の無い土地、生活物資の乏しい生活、ギラギラ輝く昼間の
太陽、体力の限界を彷徨う労働、家を守る西部夫人や家族の過酷な生活環境等、どれを
取っても開拓者魂が無ければできない生活はできなかったであろうと想像できた。再度、
周囲を眺め直したら、より周囲の景色が分かった。それはララミー市はロッキー山脈又は
その部類に属する山々に囲まれた土地であり、町は小さいほうに属する町であり、直ぐ
近くを高速が走り、一晩中エンジン音が聞こえるところであった。寒くなったので、部屋に
引き上げ、夕食に出かけた。中華料理店に歩いて行き、青島ビールを飲み、華人グループ
と諸々の話ができた。アメリカに住む華人の逞しい生活ぶりの一端が覗けたりもした。
 明け方暗いうちに町へ散歩に出た。暗闇を歩いてくる大男に会ったが、特に危険性が
無く、グッドモーニングの挨拶ですれ違った。途中、繁華街の町にも入り、昨夜のゴミ捨ての
現場を見て、繁華街の状況を想像しながらモーテルに戻り、出発の準備にかかった。
明日はユタ州ソルトレイクまで行くつもりであるから、1000km近くを走ることになる。
                アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・照沼重輝

0 件のコメント:

コメントを投稿