2014年10月1日水曜日

2014年までのアメリカ(ニューオリンズの危険な夜)・・・188

2014.10.1水 曇天 午前6:30
   この地の夜は危険である。街の蝉噪を逃れた私は、郊外の安めのモーテルに泊まっていた。
夜半過ぎ、各部屋のドアを次次にドンドン叩く音で眼を覚ました。自宅で寝ている錯覚で飛び起き、ドアに向かいノブを回してしまった。黒人の三人組が誰かを探して、傍若無人の振る舞いで、
ドアを叩いていたのだ。黒人が探しているのは、私でなかったので、「ノー」と言って、次の部屋を
叩くために去っていった。その途中で2階の廊下から1階に向かい、小便をし始まった。正に
コノヤローの世界であった。私も多少の正義感があるので、飛び出して相手を突き落としてやろ
うと感情が高まったが、黒人3人組には勝てないので、カーテンの隙間から相手の動向を監視
するだけにした。やがてパトカーが来た。午前3時ごろから明るくなるまでアメリカ警察の捕り物
劇をカーテンの隙間から見れるチャンスになった。
    手を頭に乗せ、パトカーを正面に立たされる黒人、ピストルを右手に左手で手錠を掛ける
警察官、周囲に証拠物を捨てていないかを探す警官、全部のパトカーは8台、被害者から調書を
採る警察官、3人の黒人はパトカーの牢のついた後部座席へ押し込められている。約2時間ほど
たってから、モーテルの事務所から被害は無かったかの問い合わせがあった。通常ならば、事務所員が客を守るべきだが、アメリカでは、そのようなことが無理であったのである。自分を守り、
客を守るなんて、一人ではできない芸当なのだろう。つくづく、アメリカ南部の夜は、危険である
ことを痛感した夜であった。
   明日はダラスへを記します。
                                           アメリカ・中国大陸馬賊隊・・・・・照沼重輝

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